132 アメリカ発金融危機は日本にとってチャンス?

更新日:2008/10/01

 アメリカのサブプライムローンの焦げ付きから、世界的金融危機の不安が広がっています。日本では野村證券が破綻したリーマンブラザーズのアジア、ヨーロッパの営業権を取得、三菱東京UFJ銀行はモルガンスタンレー証券に9000億円の出資を引き受け筆頭株主になると発表、経営危機でアメリカの公的資金注入を受ける保険のAIGグループ日本法人は日本国内保険会社に身売りが検討されている、とうわさされています。

マスコミ報道では、この金融危機から「世界恐慌の恐れが高い」とか「最低5年は世界的不景気が続く」と不安を煽る情報に終始しています。しかし、日本の金融機関はバブル崩壊で被った不良債権処理、リストラを経てようやく世界進出の再準備が整い「さぁこれから」という状況ななっている時期です。世界情勢に気を使い「これはチャンスだ」と大きな声で言えないだけで、千載一遇のチャンスと受取っている会社は少なくないと思います。


 しかし、報道を見聞きすると、日本金融機関のこれらの進出を「公的資金注入を受け立ち直った銀行が、またリスクの高い海外投資なんてとんでもない」「そんな余裕があるなら、貸出金利に比べ低く過ぎる預金金利を上げるべき」「リスクを負わない(負えない)のが日本の金融機関の唯一優っているところ」というのがほとんどです。

 確かに、今の金融危機かは一歩間違えると世界恐慌の恐れはあり、わざわざ金まで出してその中に入っていく必要はないのかもしれません。しかし、日本の金融機関の現状はバブルの後始末で、最先端の複雑でハイリスクハイリターンの金融戦争に乗遅れていました。おかげで今回の金融危機ではあまり損失を被ってなく、乗遅れた金融競争に追いつき、追い越すチャンスでもあるでしょう。さらには、行き過ぎた投資を日本流の多少リターンは少なくとも安全第一の投資の大切さを、世界に示すチャンスというよな視点もあるのではないでしょうか。

護送船団経営に失敗し大型合併が相次いだ日本の金融・保険業界ですが、その後も、金融機競争に負けるのを嫌い皆同じ方向で動くから、信用収縮、金融不安が起こるのであって、多少のリスク覚悟で投資する金融機関が出る一方、リスクを極力負わない堅実経営の金融機関と各々違う方向の経営を行うことで、日本経済のリスクも分散することができます。その辺のことも、TV・新聞等の一般市民に影響の及ぼしやすいマスコミには、特に提起して欲しいと思うのは期待しすぎなのでしょうか。