多人数同時通話型無線システム

多人数同時通話型無線システムとは

多人数同時通話型無線システムは、2名以上から無制限までの多人数が、電話のように同時に会話できる無線機のことを指します。

ほとんどの製品でハンズフリー通話が可能で、上りと下りの周波数を利用して同時通話を実現するクロスバンド方式を採用しています。

基本的には免許不要で利用できる機種が多く、無線機同士で直接通信するタイプと、SIPサーバーやLTE網を利用して通信するタイプがあります。

使用される周波数帯は、400MHz帯（特定小電力トランシーバー）、900MHz帯（IP無線機）、1.9GHz帯（DECTインカム）、2.4GHz帯（Wi-Fiトランシーバー、Bluetoothインカム）、5GHz帯（Wi-Fiトランシーバー）などが一般的です。

多人数同時通話型無線システムのおすすめポイント

多人数同時通話型無線システムは、緊急性の高い通信が求められる現場でよく利用されています。

具体的には、建設現場の重機オペレーターやドローン・無人ヘリの操作オペレーター、病院の手術室、国際会議における多言語同時通訳、工事現場、スポーツの審判、工場、地下工事、介護施設、工場見学、撮影現場や放送局などが挙げられます。

このシステムは、無線機を所有するスタッフ全員が即座に同じ情報を共有し、迅速な連携を図ることが可能です。

そのため、コンマ1秒の正確性が求められる現場や危険を伴う作業環境において、業務効率や安全性の向上に大きく貢献します。

また、多人数同時通話型無線システムは、レンタルサービスの利用も可能です。

短期間の使用を検討されている場合は、レンタルをご活用いただくことでコストを抑えた柔軟な運用が可能です。

詳細については、ぜひお気軽にお問い合わせください。

ご利用上の注意点

多人数同時通話型無線システムを利用する際には、混信に注意が必要です。

特に、400MHz帯の無線機では、同じ周波数帯を使用する他の無線機との混信の可能性があります。

また、2.4GHz帯はWi-FiやBluetoothを利用する機器が多く、5GHz帯もWi-Fi利用が広がっているため、これらの帯域では干渉により電波が途切れたり、接続が不安定になる場合があります。

混信が発生した際は、チャンネルを変更するなどの対応が必要です。

一方で、IP無線機やDECT型インカムなどのネットワーク型多人数同時通話型無線システムを利用すれば、混信を回避しやすくなります。

また、通信可能距離は機種によって異なります。

直接通信型の機種では50m程度、ネットワーク型の機種ではサーバーやネットワークの範囲内、IP無線機では日本全域での通信が可能です。

基本的に、周波数が低いほど障害物に強く通信距離が長くなり、周波数が高いほど通話品質が良く、データ通信速度も速い傾向があります。

そのため、利用シーンに応じて適切な機種を選ぶことが重要です。

多人数同時通話型無線システムに関するよくある質問